こどものことば
- (「てんぐの はうちわ」にちなんだ質問)
てんぐのように、わたしたちの目にはっきりとみえるわけではないけれども、どこかにいるかもしれない、と思うものはありますか。もしあれば、それはどんなもので、どんなときに、どんなことをするのかなど、わたしにくわしく教えてください。そんなものはどこにもいない、と思う人は、なぜそう思うのか、書いてください。
どこかにいると思うものは、サンタさんです。サンタさんはクリスマスの夜にプレゼントをもってきます。でもいないかもしれない、サンタさんはお母さんかもしれないと思います。なぜならみんなのサンタさんはゲームをもってくるのに家に来るサンタさんはゲームをもってきません。先生はどう思いますか。お母さんは「プレゼントをもってくるのはサンタさんだ」と言っています。
2022年03月13日
(この文章への講師からのコメント)
○○くんのところにゲームのプレゼントがこないのには、なにかりゆうがあると思うのです。そして、そのりゆうをきめているのは、サンタさんではなく、空のずっと高いところにいる大きなそんざいのようなきがします。そして、○○くんが、いまの家に生まれるのをきめたのも、この大きなだれか(なにか)のようなきがします。○○くんがいまの家に生まれるのがきまっていたように、○○くんのもとにゲームいがいのプレゼントがくるのも、はじめからきまっていたことのようなきがします。なぜ、きまっていたかというと、人にはそれぞれ、このよでのやくわりがあるとわたしは思うからです。○○くんのところにゲームがこないということは、○○くんがゲームをしなかったからこそ、できるようになったことや、わかるようになったことで、○○くんはしょうらい、このよのためになることをしていく、ということなのかもしれません。それがなにかはまだわからないけれども、○○くんには、ゲームをもらった友だちとはまたちがったやくわりが、あたえられているのではないかと思います。
こういうふうにかんがえると、サンタさんは、空の高いところにいるだれか(なにか)のおつかいをしているのではないかな、とも思えてきます。サンタさんはそのだれかに言われたとおりに、プレゼントをはこんでいるだけなのかもしれません。もしかしたら、せかいじゅうのおとうさんやおかあさんたちに、ちょっとてつだってもらうこともあるかもしれません。なんといっても、サンタさんはひとばんでせかいじゅうのこどもにプレゼントをくばりおえなければならないのですからね。おおしごとです。
でも、それぞれのこどもに、それぞれのプレゼントがくるりゆうは、はじめからきちんときめられていると思うのです。だから○○くんは、じぶんがもらったものをもういちどよく見て、それをだいじに使うことをだいいちにかんがえるといいと思います。プレゼントにかぎらず、わたしたちは、人のものがついついよく見えてしまいます。でもじつは、じぶんだって、いいものをたくさんもっているのです。そのことにきづいた人が、このよでしあわせになれる人ではないかとわたしは思います。○○くんには、じぶんがもっているいいものや、今のじぶんの家やかぞくのいいところをたくさん見つけて、しあわせになってほしいです。○○くんは今、なにをもっていますか。どういうことに、めぐまれているでしょう。それをたくさん、見つけてください。それが、このせかいでのじぶんのやくわりを見つけるヒントにもなります。