こどものことば
- 干支の動物をテーマに短いお話を書いてみましょう。干支の動物であればいくつ選んでもいいです。おもしろいお話、期待しています。
さるととり
昔、仲の悪いさるととりがいました。ある日のことです。ゆうびん係のやさしいたつがとりのところへさるからの手紙をとどけに来ました。その手紙にはこう書いてありました。
「明日の朝、わんぱく湖で、かけっこやすもうなどをやろう。さる」とりはその手紙を読むとすぐにこういいました。「こうしちゃいられない。」
するととりは明日のじゅんびを始めました。いっぽうさるはもうわんぱく湖に来ていて、ずっととりを待っていました。
いよいよ対けつの日が来ました。とりが湖にいくとちゅうの一歩一歩には力が入っていました。さるととりはかけっこをしてもすもうをしても木登り競争をしてもひきわけでした。よくはずむきのこを使ってどっちが高くとべるか争っていました。すると上にいったときにさるととりが同時におたがいの手をひっぱったので犬の家の中に入り、中にいるねていた犬にぶつかってしまいました。犬は、ものすごくおこって、さるのおしりと、とりの頭の羽にかみつきました。
だからいまでもさるのおしりは赤くとりの頭の羽も赤いのです。
(とりはにわとりです。)
2018年12月29日
こういう文章に出合えるから、この仕事はやめられません……。
ちなみにオリジナル原稿は挿絵付きで、「明日の朝、わんぱく湖で、かけっこやすもうなどをやろう。さる」は、葉っぱの絵にかかれていました。